【ネイティブ講師監修】
医療英語の勉強法!
役立つフレーズや英語資格も紹介
更新: 2024-02-01
医療従事者のみなさん。 今日から突然、 外国人患者を担当することになったら、 普段通りの治療やリハビリ、 サービスを提供できますか?
日本には JCI(高品質な医療が提供されているかなどの評価認証)やJMIP(外国人患者受入れ医療機関認証)を取得した医療機関が外国人患者を受け入れる拠点となっていますが、 在留外国人にこの情報はほとんど伝わっていません。
医療に関わる人々が医療英語を習得すれば、 外国人患者に安心を与えられるだけでなく、 医療従事者としてのキャリアを広げたり、 国際的な学術活動に参加したりできるようになります。 このページでは医療英語の勉強方法やネイティブ講師が監修した役立つ医療英語フレーズを解説しました。
医療英語の重要性は
今後どんどん高まっていく
結論から申し上げると日本における医療英語の重要性は今後どんどん高まっていくでしょう。それには2つの理由があります。
1つ目の理由はグローバル化です。出入国在留管理庁によると2023年における在留外国人は322万3,858人、この数字は新型コロナウイルスを経て増加傾向にあり、国境を越えて資本や人材が活発に行き来していることがわかります。
2つ目の理由は、グローバル化が進んだ現在、外国人患者を受け入れることは決して珍しいことではないということです。厚生労働省の「令和4年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」の結果」によると各都道府県が選出する「外国人患者を受入れる拠点的な医療機関」では、8割以上で外国人患者の受入れがあったと報告されました。
もちろん人は国籍関係なく病気になります。外国で病気になり病院を受診しなければいけない事態を想像すれば、不安な気持ちは容易に理解できるでしょう。そんなときフレンドリーなスタッフがいたり、きちんと意思疎通ができれば安心しますよね。医者、看護師、スタッフなどの医療従事者が医療英語を習得することは、そんな外国人患者に対するサービスをさらに向上させることにつながります。
医療英語を身に付けるメリット
英語の重要性は年々高まっているものの、英語が話せる医者・看護師・医療コーディネーターなどの普及はまだまだ追いついていないのが現状です。医療従事者の誰もが突然「言葉の壁」にぶつかる可能性がある今、医療英語を身に付けるメリットはどこにあるのでしょうか?
最新の医学知識をアップデートできる
医療英語を身に付ければ、最新の医学知識をアップデートするのに役立ちます。なぜなら、医学界の共通言語は英語であり、最新の医学英語は全て英語で流通するからです。英語ができないと、英論文が和訳されるのを待たなくてはならず、相当な時間がかかりますし、そもそも和訳される保証はどこにもありません。
「New England Journal of Medicine」「The Lancet」 といった世界五大医学雑誌など、医学論文を掲載する権威のある雑誌のほとんどが英語で書かれていることからも、英語習得の重要性がわかるでしょう。
外国人患者の多い医療機関で勤務できる
都市部や国際空港近くの医療機関では、外国人患者の来院も多くなると予想されます。そうした医療機関で働くには英語スキルが必須です。また、読解力だけでなく、会話もできる医療従事者であれば、外国人患者に対して貴重な人材になれます。近年医療機関の中では「国際診療部」といった外国人患者に対応する部署を設置する病院もあり、英語ができる医療従事者の需要は増えていくでしょう。
転職時に選択肢の幅が広がる
英語スキルはそれだけでプラスポイントになるため、履歴書に記載できます。医師の場合は製薬企業のメディカルドクターになったり、基礎研究などの分野で活躍したり、看護師ならシップナースや旅行添乗看護師になれるなど、転職の幅が広がるでしょう。
医療英語おすすめ勉強法
医療英語を勉強しようと思っても、どうやって勉強すればいいのか分からない方のために、おすすめの勉強法を簡単に紹介していきます。
日常的に使う医療英単語を覚える
単語を覚えるのは英語の基礎力を身に付けるのに大切です。医療英語の場合、日常的に使う医療英単語を積極的に覚えていきましょう。翻訳ツールを使えば事足りると思うかもしれませんが、自身のスキルとして英語を話すのに比べると単純に2倍の時間と労力がかかりますし、患者にも2倍の時間を強いることになってしまいます。普段よく使う医療英単語は、3秒以内に口から出るレベルでしっかり習得してください。
テキストを使ってフレーズをシャドーイングする
シャドーイングとはMP3やCDなど音声教材を利用した勉強法です。テキストの英文を見ずに、音声から聞こえてきた英語を少し遅れてリピートすることで、リスニング力/スピーキング力を向上させる効果があります。シャドーイングはもともと通訳者が行うトレーニング法として知られており、正しい発音やアクセント、イントネーションを覚えられるとして一般的になりました。
ネイティブ講師とロールプレイをする
ロールプレイとは、講師と生徒で役になりきって、英語の発話を練習すること。どんなに単語や文法を覚えていても、アウトプットする機会がなければ英語力は身に付きません。ネイティブ講師とアウトプットする機会を作ることで、考えた瞬間に英語を発話するといった能力が身に付きます。
医療英語はこんな風に勉強してはいけません
医療英語を勉強するとき、「気分で日々の勉強内容を変える」「早い効果を期待する」「さまざまな参考書を購入する」といった勉強をしてはいけません。なぜなら、これらは全て勉強が中途半端になってしまい、結局遠回りになってしまうからです。
また、難易度が高く段階的なステップアップができないという理由から、学習のために洋画医療ドラマなどを観ることもあまりおすすめしません。通常、英語学習の効果を実感するには、3〜6ヶ月はかかります。そのため、しっかり長い目で取り組んでいくことが大切です。
医療英語と日常英会話の違い
医療英語と日常英会話は日常英会話がベースにありながらも、大きく異なる部分があります。下記で紹介していくので確認していきましょう。
医療英語は使用場面が限定的
医療英語は日常英語に比べて使う場面が限定されています。その代わりに使う目的がはっきりしていて、特殊な単語や表現を使う機会が多いです。言い換えれば、専門分野に特化した会話の方が習得しやすいともいえるでしょう。
医療英語には専門知識が必要
医療英語は患者さんとのコミュニケーションをとるためのものだけではありません。例えば、論文や学術書を読むためにも使います。そのため、日常的な知識だけでなく、医療従事者としての専門知識が欠かせません。
医療英語には対人スキルも求められる
医療英語を使う場面といえば、外国人患者とのコミュニケーション。特に臨床ではある程度会話のスピードが求められるだけでなく、状況説明から症状の聞き取り、背景の情報を適切に読み取る対人スキルも必要です。誠実なコミュニケーションを取れれば患者さんとの信頼関係も構築でき、リスク管理にもつながるでしょう。
医療英語で最も大切なスキル
医療英語において最も重要なのは、スピーキング力とライティング力。もちろん医学情報を論文や雑誌から読み取るリーディング力も大切ですが、医療関係者は英語で症状や状況、今後の見通しを正確に伝えることが重要だからです。
スピーキングやライティングといったアウトプット能力を鍛えるには、まずは十分な知識をインプットしてからネイティブ講師とアウトプットの練習を繰り返しましょう。アウトプットはインプットに比べて、より深い言語処理をさせる点において重要だという「アウトプット仮説」が紹介されていました。このように重要なアウトプットは、英語学習の知見を持ったネイティブ講師と行うことが大切です。
医療英語役立つフレーズ集
Do you have an appointment?
(予約はしていますか?)
Do you have your patient ID card and medical insurance card?
(診察券と保険証はお持ちですか?)
Please have a seat. We will call you when it’s your turn.
(お掛けください。順番が来たらお呼びします)
What seems to be the matter today?
(本日はどうされましたか?)
I’m going to check your heart and lungs.
(心臓と肺の検査をしていきます)
If you feel sick while waiting, please let us know right away.
(待っている間に気分が悪くなったらすぐに知らせてください)
You need to be hospitalized.
(あなたは入院の必要があります)
You will be discharged in about a month.
(およそ1ヶ月で退院できるでしょう)
We need you to come back in a month for your lab results.
(検査結果が出ますので1ヶ月後にまたお越しください)
Do you have any dietary restrictions or allergies that we need to know about?
(病院側で知っておくべき食事制限やアレルギーはありますか?)
医療英語力を証明できる資格
資格があれば医療英語力を定量的に証明でき、履歴書などにもスキルとして記載できます。医療英語のための代表的な資格は下記の3つです。
日本医学英語検定試験
日本医学英語検定試験は通称「医英検」ともよばれ、医学・医療に特化した検定試験です。2008年にスタートした本試験の受験者は年々増えており、医療系の文献を英語で読むこと、情報を聞いて伝えること、英文で書いて表現すること、といった医学英語力がバランス良く求められています。
国際医療英語認定試験CBMS
国際医療英語認定試験CBMSは、医療現場に携わる幅広い方を対象にし、医療現場で求められる英語力を認定するための試験です。基本的に誰でも受験ができ、オンラインで全国どこからでも受けられます。
医療通訳技能検定試験
医療通訳技能検定試験は厚生労働省「医療通訳育成カリキュラム基準」に基づいて、医療分野におけるコミュニケーション能力、通訳、倫理など、医療通訳者に必要な技能と知識のレベルを評価する試験です。試験を受けることで職業能力の向上や社会的地位向上を目的としています。
医療英語を身に付けて活躍の
場を広げたい方はBEYONDへ
BEYONDはネイティブ講師が生徒一人ひとりに最適なオーダーメイドレッスンを提供する英会話スクールです。オンライン受講にも対応しており、医療英語を学びたい方もネイティブ講師と納得するまでロールプレイを繰り返すことができます。実践を想定したトレーニングができるので、丸暗記だけに頼らず自信を持って現場に臨めるでしょう。
また、問診票や申込書などの関係書類を英語に翻訳したり、ホームページを英語化したり、幅広いサポートを行っています。BEYONDの情熱ある講師たちと、一緒に医療英語学習をやり遂げませんか?
無料体験レッスンは公式サイトよりお申し込みいただけます。
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