3分で完全に理解するIELTS!
当日の流れから
受験メリットや留学基準まで
更新: 2024-06-11
IELTS(アイエルツ)という、世界中で年間300万人以上が受験している試験をご存知ですか?
「名前は聞いたことがあるけれど、あまり馴染みがない…」と感じている方も多いかもしれません。
IELTSは海外留学や進学を目指す方だけでなく、総合的な英語力を証明したい方にもおすすめです。
このページでは、IELTSの特徴やTOEIC・TOEFLとの違いをまとめました。TOEIC以外の英語資格試験に関心のある方はぜひ最後までご覧ください。
IELTSを理解するための3つの特徴
IELTSは英語圏や欧州への留学や移住に際し、英語力を証明するための試験です。TOEICが日本や韓国などのアジア圏を中心に受験されているのに対し、IELTSは世界中で受験されています。ここでは、IELTSの特徴を3つみていきましょう。
IELTSは「アカデミック」と
「ジェネラル・トレーニング」の2種類
IELTSは、
・ブリティッシュ・カウンシル
・ケンブリッジ大学英語検定機構
・国際教育機関 IDP Education
によって共同運営されている英語検定です。そしてIELTSには、教育機関への出願のための「アカデミック・モジュール」と移住のための「ジェネラル・トレーニング・モジュール」があります。
アカデミック | ジェネラル・トレーニング | |
目的 | 高等教育機関や大学進学 | 移住 |
日本人の平均点 | 5.9点/9.0点中 | 5.9点/9.0点中 |
その他 | イギリス、カナダ、オーストラリアなどのほとんどの教育機関が活用している | カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの移民申請条件となっている |
(IELTSのWiki より)
IELTSの試験内容は、アカデミックとジェネラル・トレーニングで異なり、日常生活からアカデミックな知的トピックまでさまざま問題が出題されるのが特徴です。
IELTSのスコアは1.0〜9.0まで0.5刻みで算出されます。それぞれの解釈は下記の表の通りです。
バンドスコア | スコア解釈 |
9.0 | 適切、正確かつ流暢で、完全な理解力もある。 |
8.0 | 慣れない状況においては、誤解が生ずることもありえる。込み入 った議論にうまく対応できる。 |
7.0 | 状況によっては誤解が生ずる可能性もあるが、英語を駆使する能力を有している。 |
6.0 | 不正確さ、不適切さ、および誤解がいくらか見られるものの、概し て効果的に英語を駆使する能力を有している。 |
5.0 | 多くの間違いを犯すことも予想されるが、自身の分野においては、基本的なコミュニケーションを行うことができる。 |
4.0 | 慣れた状況においてのみ、基本的能力を発揮できる。 |
3.0 | 非常に慣れた状況おいて、一般的な意味のみを伝え、理解することができる。 |
2.0 | 英語による会話、および文章を理解するのに非常に苦労する。 |
1.0 | 基本的に英語を使用する能力を有していない。 |
(参考 : 公益財団法人 日本英語検定協会)
4つの英語スキル
(書く、読む、聞く、話す)を測るテスト
IELTSは4つのスキル(書く、読む、聞く、話す)を測る、およそ3時間の試験です。合否判定はなく、1.0〜9.0のバンドスコアにより評価されます。まずは下記の図で問題数と試験時間を確認してみましょう。
問題数 | 試験時間 | メモ | |
リスニング | 40問 | 30分 | 音声は一度しか聞くことができない |
リーディング | 40問 | 60分 | 穴埋め問題と選択問題 |
ライティング | 2問 | 60分 | 全て記述式 |
スピーキング | ー | 11分~14分 | 別日に実施されることもある |
形式は基本的にはペーパー受験ですが、一部会場ではコンピューター受験にも対応しています。
リスニングの場合は、ペーパー受験はメモが取れる点が、コンピューター受験ではヘッドホンでじっくり聞ける点がメリットです。リーディングの場合はペーパーでもコンピューターでもメモを取ることができます。
ペーパー形式とコンピューター形式で一番大きな差があるのがライティングです。コンピューター受験の場合、ライティングにおいて「コピー&ペースト」や「文字数カウント」機能を使うことができますが、ペーパー形式ではそれらの機能は利用できません。
会場によってテスト形式が異なりますので、詳しい情報については日本英語検定協会のウェブサイトおよびIDP EducationによるIELTSのウェブサイトを確認してください。
最後に、スピーキングの試験は
・筆記試験と同日
・筆記試験と別日
の2つから選ぶことができます。
別日の場合は基本的に筆記試験の前後6日以内に行われ、東京・大阪の試験では筆記試験の翌日に実施されることが多いです。
国際通用性が高い
IELTSは世界140ヵ国、合計10,000以上の機関が認定している国際通用性が高いテストです。2019年の受験者数は年間300万人以上で、その数はおよそ10年前と比べると3倍近くとなっています。
アメリカやイギリスの教育機関への留学に必要な英語力の証明ができるだけでなく、カナダやオーストラリアへの移住申請にも用いられています。また、近年では海外だけでなく日本でも入試や就職の際にIELTSスコアの基準を設定する学校や企業も増えてきました。
また、IELTSはイギリスとオーストラリアを拠点とする3つの団体によって共同運営されており、その公平性は世界的にも認められています。世界中全ての受験生に公平であるため、スコアを信頼できるものとして活用することが可能です。
IELTSを受験するメリット
結論から申し上げると、IELTSは留学や移住の予定がある方だけでなく、英語力を国際的な基準で証明したい方にもメリットがあります。TOEICやTOEFLとは異なる魅力がありますので、ぜひこの機会にチェックしましょう。
総合的な英語力の証明になる
IELTSは国際的な基準で英語の4技能(書く、読む、聞く、話す)を測るテストであるため、総合的な英語力の証明になります。試験内容も日常生活からアカデミックというように多岐に渡りますので、より実践的な英語力を証明できるでしょう。
TOEICでは「L&R(リスニング・リーディング)」と「S&W(スピーキング・ライティング)」が分かれており、4技能のスキルを証明するには、2つの試験の受験が必要ですが、IELTSであれば一度の受験で4技能のスキルを示せる点が魅力です。
各パートが独立しているので対策しやすい
IELTSでは4技能それぞれのパートが独立しています。例えばTOEFLではIntegrated Task(複合問題)と呼ばれる、読んだり聞いたりしたものに対して発言をするといった、複合的な問題が出されます。
複合問題の場合、リーディングが得意でもスピーキングが苦手では点数を落としてしまいますが、IELTSのように各パートが独立していれば得意なパートで点数を伸ばすことが可能です。特に日本人受験者はリーディングを得意とする方が多いので、得意な分野で点数を取り、スコアを底上げできるのは魅力的だと言えるでしょう。
海外留学や海外進学に役立つ
IELTSは、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランドの全大学、またアメリカ4年制大学の99%以上で正式に認められている試験です。各教育機関ごとに定められているスコアがあり、そのスコアを満たすことで留学や進学への申請を行うことができます。
また、覚えておきたいのは、求められるIELTSスコアは国によっても傾向が異なることです。例えば大学・大学院への申請に必要なスコア。アイルランドではIELTS6.0~6.5以上が求められるのに対し、アメリカではIELTS7.0~7.5とやや高めに設定されています。また、イギリスやニュージーランドのように、日本の高校を卒業した学生はIELTS5.5以上を取得し1年間の準備コースを受講してからでないと大学進学ができない国もあります。
留学に求められるIELTS基準
ここでは、アメリカ・イギリス・カナダの代表的な大学で必要とされるIELTSスコアをみてみましょう。
コーネル大学(アメリカ) | IELTS 7.5 |
マサチューセッツ工科大学(アメリカ) | IELTS 7.0 |
南カリフォルニア大学(アメリカ) | IELTS 6.5 |
オックスフォード大学(イギリス) | IELTS 7.5 |
ケンブリッジ大学(イギリス) | IELTS 7.0 |
UCL(イギリス) | IELTS 7.0 |
トロント大学(カナダ) | IELTS 7.0 |
ブリティッシュコロンビア大学(カナダ) | IELTS 6.5 |
マクマスター大学(カナダ) | IELTS 6.5 |
(参考 : IELTS ASIA JAPAN)
有名大学に進学するには、6.5以上のスコアが必要であることが分かります。これらのスコアは2020年時点の情報ですので、最新情報については大学の公式ホームページをご確認ください。
【点数対応表】
IELTS・TOEIC・TOEFLの違い
簡単に申し上げると、IELTSが海外留学や移住のための試験であるのに対し、TOEICは国内での就職や昇進を目的とする試験です。一方、IELTSが留学だけでなく移住の際にも用いられているのに対し、TOEFLは主に北米大学への留学に用いられます。
IELTS | TOEIC | TOEFL | |
運営団体 | ブリティッシュ・カウンシル ケンブリッジ大学英語検定機構 国際教育機関IDP Education | 一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC) | 教育試験サービス(ETS) |
受験目的 | 英語圏や欧州への留学・進学・移住申請のため | 主に日本国内の就職・転職・昇進のため | 北米への留学のため |
試験時間 | およそ3時間 | 2時間 | 116分 |
試験内容 | リスニング リーディング ライティング スピーキング | リスニング リーディング ~もしくは~ ライティング スピーキング | リスニング リーディング ライティング スピーキング |
満点 | 9.0 | 990 | 120 |
受験者 | 世界各国 | 日本と韓国が全体の3分の2を占める | 世界各国 |
その他 | LRW(*)はペーパー受験またはコンピューター受験を選べる | 会場にてマークシートで回答する | 自宅または会場にてコンピューターで回答する |
*LRWはリスニング、リーディング、ライティング
続いては、IELTS・TOEIC・TOEFLのスコア換算表をみましょう。
IELTS | TOEIC | TOEFL |
7.5 | 940-990 | 98-104 |
7.0 | 870-940 | 91-98 |
6.5 | 780-870 | 79-91 |
6.0 | 700-780 | 60-78 |
5.5 | 600-700 | 46-59 |
5.0 | 520-600 | 35-45 |
IELTSは正解数に応じて点数が出るのではなく、スコアに幅をもたせた「バンドスコア」という方法で採点されます。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各パートごとのスコアに加え、オーバーオール・バンド・スコア(総合評価)も与えられるのが特徴です。
IELTSの申込方法・
有効期限・受験の流れ
IELTSの申込は主に日本英語検定協会のウェブサイトもしくはIDP Educationのウェブサイトで行います。
試験会場は、札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、大阪、熊本など全国16都市。試験はほぼ毎週実施しています。IELTSの成績証明書は2年間有効です。2年を過ぎてしまうと無効になりますので、再受験するようにしましょう。
最後にIELTS受験の大まかな流れは下記の通りです。
1. 申込を行う
2. 筆記試験の1週間前までに受験確認書がメールにて届く
3. 当日試験を受ける
4. 3~5日後(コンピューター形式)、13日後(ペーパー形式)に結果発表
留学先の教育機関や就職先の会社にスコアを送付したい場合は、テストセンターで手続きを行ってもらえます。
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